切り取った時間

切り取られた時間私は水晶で出来たナイフをもって私の時間を切り出した未来の奔流から過去の水源へと流れて行く今の時間水源の中は何もない闇を思わせて飛込む勇気を奪っていった切り取った時間なら新しい事は何もなくて再生しては巻き戻し、生温い所だけを…

向日葵

羨んでいる、その儚さを。 助けられてる、その強さに 折れそうなその体は 蝕まれることも無く立ち上がる 夢を忘れかけた僕は 唯迷うしかなくて それでも君は顔色変えず笑うだけで ただ付いてくる 汚い場所もさらけ出しても この体を抱き締めてくれた 折れそ…

風が吹く丘

大好きな丘に上って空を仰ごう。 いつもと違った風が注ぐ。 幾ら格好付けてみても、風は風。 風は人に強い力ってのをくれたのかも知れないけど 僕にとっては風は風。 いつもの風が注がれる丘がたまらなく好きなんだ comment 今日は帰省するのでちょっと短め…

前略 誰に宛てた手紙

前略 別れた君は元気にしてる? 柄にもなく筆を握ってみたよ 今はずいぶん便利になったから mailやTelでも良かったはずだね でもこれくらいが丁度良い距離、二人の距離 何時までも貴方の背中に甘えているわけには行かないから それでも貴方の事は嫌いじゃな…

翔べない天使達

あなたに翼を引き裂かれた 声にならない叫びが今も私の耳に残る 私をひしと抱き締めた手は そのまま白い羽を赤く染めたの。 それでも私は幸せだった。 身を裂かれている間はあなたの一番近くに居られたから あなたに心を引き裂かれた 音にならない嘆きが今も…

翼をください

ずっとふさいでいた僕の部屋 青い鳥がやってきた。 彼は不思議な顔をして、僕に向かって鳴いたんだ 僕は初めて窓の外を見たと思う、 歩いて行った窓に居る彼に触れてみたかったけれど 彼は陽気に一声鳴いたあと翼を広げて飛び立った。 僕は部屋を飛び出した…

モノイワヌヒトガタ

暗い森を歩んでた、お菓子の家を探してた 赤と白の蝶が二羽、たゆとう時へ誘ってる、 一際大きな大木に綺麗な人形が落ちていた。 ひじから先が抜けた細くて白い幼い手 眼窩から落ちた碧色の片眼 煤けた金髪が足まで届く壊れた少女の人形 ぼくは少女に声をか…

All or NothingⅠ

もう戻れない 分かれ道は過ぎ去った 退路はすでに無い あなたを下さい、なにもかもを… 純白の絵の具は筆に乗せたら白でなくなるように 汚れた心を染めて欲しい 中途半端な優しさは要らない 贖罪が欲しいんじゃない 全てが欲しいだけ もう戻れない 分かれ道は…

All or NothingⅡ

私は弱い生き物だから、 そんなに優しくしないで欲しい… 同情も哀れみも要らないから 半端な感情は止めて欲しい… 目の前にちらつかれると その全てが欲しくなる。 貴方の全てを奪い去り、 じぶんの物へとしたくなる 私の業がにじみ出る ALL…気の無い慰めは要…

たんぽぽみたいな天使

辛い時 苦しい時 心が折れそうな時 側にいて 励ましてくれた君。 私のために 笑って 泣いて 怒って 羨ましい位コロコロと表情を変える、君の情熱。 自分の事にだって、感動や関心が薄れてるのに 他人事に熱くなれる君の熱意 踏まれても、踏まれてもまた茎を…

Butterfly

グレーに潰される、 街の地図に笑って 僕たちは今飛び続けてる 分からない物とか 屁理屈だとか全部。 気にせずに好きな場所に行ける 何が大切で 何を守れば良いかなんて 出来る事でいい、 とにかく動く事! それだけで良い 無限大の空の下で 止まってるやつ…

燻ったままの炎

あてもなく、ただ呆然と繰り返す毎日 命限れる存在なのに 無駄に流れるだけの希薄な時間。 体に燃える炎を宿した懐かしい日々 懐かしいで終わらせないで、 可能性が有るのなら。 選ばれていない99より選んだあとの1を信じて 顔をあげれば良いだけだから。 幼…

月を敷いた街で

明るい夜が高く悲鳴をあげるとき この世に浮かぶ月の欠片が 音を立てて崩れて落ちるだろう。 都会に写す摩天楼を二人だけが歩いてた。 舞い落ちる白い、青い欠片が 雪のように時を閉ざしていく はるか昔に刃を交えた刻の記憶が 今の世界に降り注いだら 白く…

静かな太陽

いつまでも沈まない白夜の深夜 私は翼を広げて飛んでいる 太陽が薄く、弱く世界を照らしては居るけれど 人々は死んだように眠り、覚めない夢を見ているように 人が夢を見る度に私は長く飛んでいられる この世界自体が夢だから、 中での祈りはすべての意思、 …

自然の上に暮らすもの

壊れてしまったら直せば良い。 人は壊れなければ直さないから。 良いものも悪いものもずっとそのままに。 人は弱い生き物だから壊れないもの、 強いものを作りたがるけどみんな自然の上に暮らしてる 自然にはだれも勝てないよ 悪いものは良いものへ 良いもの…

三歩と半歩離れた距離

見失いそうになる 君のこと 忘れそうになるんだ 私のこと 君はまたそうやって笑顔で先に行くんだね 私が気づかない内にいつも私より三歩先にいく… 手を伸ばして 躓いても 君の場所まで、たどり着けないよ たまにね 分からなくなるよ このまま進んでも君の場…

砂の城-Sand castle-

誰も居ない砂浜 茜色の海岸 精巧な城 主人の居ない空の城あの人はどこに行ったのだろう 私をここに残して 静かに寄せる漣が少しずつ、本当に少しずつ切り崩す。 残された温かさすらもさらうように 私にはわからない いきなり砂遊びする君も。 子供じみた遊び…

Angel Of Distiny

果て無き旅路は当てもなく伸びてく 見渡す景色は一面の星空 疲れた翼を抱え込んだ天使 旅する大空は彼女には大きく 大気が震えて告げる運命の羽の魔法 広い世界、きっと居ると、 信じ続け羽をひろげ 揺れる景色、伝える人、 探し求め、次の空へ 果て無き夕暮…

星の便り-BLAKKandWHITE-

星の命が風化する。 黒から白へとうつろいゆく。 初めは黒い虚無だった、点が出来て肉が付き膨張を初めて星が産声をあげる。 星も生まれて時を刻んでゆるりと風化を始めてる。 黒から白へ、終焉へ。 緑は砂塵と熱波に姿を変える雪も徐々にかすかな悲鳴と共に…

詩で刺繍する師の死

時間を架けて編みこんだ心の網がヤミと一緒に解かれてく。 プチプチプチと音を立て、瞬く間に解けていく。記憶のリンクがきれていく ぼくも君も誰だって、残念ながら有機的、幾らドライになったってヤミの歩みは止められない。 ヤミはどこまで進んで行った?…

大人を孵ろう子供に還ろう

選ばれなかった可能性

思いは昇っていく。 選ばれ無かった思いの力。 可能性が潰されて時がそこでとまってしまう 選ばれた思いだけが時を刻む 選ばれなかった思いは 時の呪縛を解き放たれた 完全な世界と姿を変わる。 繁栄も衰退もしない 変わらない美しさをたたえて 人々の記憶か…

色の輪廻

私の回りの黒を集めて影となる 黒はいっぱいあったから ちょっと沢山影を重ねる。 だけど私は影じゃない だから赤を借りてきた 赤はケチだし少しだけしか借りれない ほんの少しの血と肉を影に植える。 けれども私は生きている だから白を借りてきた 光は二つ…

妖精の記憶

見えない物に価値はあるの? 見える物だけで満足できる? 皆の記憶を辿って訪れた知性の迷宮に 私だけの価値を見出す。 様々な記憶、忘れたい記憶、 いろんな記憶があるけれど 他から認められることで存在する事が出来るの。 認められない借り物の記憶には意…

夢を護る夜の終わり

蒼い月は何処へ消えるの? まだ一人では歩けない 深い空を割って浮かぶ あの光は消えてしまうの?いつまでも唯、私だけを 照らしてくれはしないの?捜し物は見つかったけど、 まだ一人では歩けない。 光を失う事に怯えてる。それでも月は消えていく、 太陽の…